午前4時半・騒然の惨事
夢の中にいた私は、階下の悲鳴と叫び声で反射的に目を覚ました。
泣きながら叫ぶ声は、まぎれもなく女房である。
「どうしたんや!」「泥棒か?」と大声で階段を駆け下りる。
現場は1階の和室。
10秒足らずであろう死闘は終わり、和室では女房が泣いていた。
犯人は「黒い猫」
和室は変則的な窓と網戸がついているが、ネコは網戸を破った訳でもなく、丁寧に押し開けて入ってきたと思われる。で、ネコが室内に入った後は、網戸は元の状態に戻っていたという。
女房の状況説明によると、明け方、トイレに行くため階下に下りた。
和室にいる「ちっち」が激しく泣いているので、部屋をのぞいたら、ネコと目があった。
その瞬間、ネコは和室とリビング慌てふためいて走り出した。
出口がないので、とっさに和室の窓を開けたら、そこから外へ逃げっていった。
「なんや、ネコかいな。強盗か泥棒でも入ったかと思って、びっくりしたわ。やれやれ・・・」
私は慌てて階下に下りたので、眼鏡をかけていなかった。眼鏡がなければ、和室の状況も知る由もない。
女房は「ちっちが・・・」と泣き声で言う。
ちっちのケージの廻りにはちっちの沢山の羽が・・・
当のちっちは息絶えたかのようにケージの床に落ちている。
床のシートはちっちの血で染まっている。
「なんたることか・・・」
ちっちを掌に包み込む。
死んではいない。掌に血が飛び散る。
ちっちは無残にも、片翼を失くしていた。
ネコがケージに手を入れた節はない。
ちっちは襲い来るネコに驚いて、ケージ内で右往左往したに違いない。
なんせ、老衰で安定も悪く、飛べない状態であったから、死に物狂いで抵抗したと思われる。
掌からケージに戻そうとするが、ちっちはだるまのようにケージ内を痛々しく転げまわる。
その勢いで再び血が飛び散る。
とにかく止血をするしかない。
止血用の塗り薬を羽の付け根に塗布し、しばらく掌で安堵させることにした。
掌ですやすやと眠る。
限界が近づいていた矢先の不幸である。
14年の生涯で、なんたる惨事か。ここまで生き延びてきて、こんな不幸に見舞われるとは。
悔しくて悔しく、ネコに対して復讐心が込み上げてくる。
掌に載せ、1時間が経過してきた。
血も止まったようだ。
指にはしっかりと止まってくれるようなので、ケージの止まり木に乗せてみた。
数回、転倒した後、なんとか止まり木で安定を取り戻した。
もう少し若ければ、回復も期待できるが・・・。
無常であるが、どうしてあげることもできない。
治癒力と生命力に託すしかない。
以前、数ヶ月前にワンコのかかりつつけの獣医さんで聞いたら、鳥は、朝見たら死んでいることが多いといわれた。
そのことが気になり、毎朝毎朝、ちっちの様子を気にしていたところだ。
朝、こちらの顔をみるなり、チッチチッとなき、ケージにくちばしをひっかけ近づいてくる。
“命ある限り”と願っていた矢先の惨事に、辛さが募る。
まさか、ではあるが管理状態が不適切であったことを悔やむ。
その挙句、ワンコに「お前らは何をしてたんだ!」と罵ってしまう。
「ちっち、がんばれ」
泣きながら叫ぶ声は、まぎれもなく女房である。
「どうしたんや!」「泥棒か?」と大声で階段を駆け下りる。
現場は1階の和室。
10秒足らずであろう死闘は終わり、和室では女房が泣いていた。
犯人は「黒い猫」
和室は変則的な窓と網戸がついているが、ネコは網戸を破った訳でもなく、丁寧に押し開けて入ってきたと思われる。で、ネコが室内に入った後は、網戸は元の状態に戻っていたという。
女房の状況説明によると、明け方、トイレに行くため階下に下りた。
和室にいる「ちっち」が激しく泣いているので、部屋をのぞいたら、ネコと目があった。
その瞬間、ネコは和室とリビング慌てふためいて走り出した。
出口がないので、とっさに和室の窓を開けたら、そこから外へ逃げっていった。
「なんや、ネコかいな。強盗か泥棒でも入ったかと思って、びっくりしたわ。やれやれ・・・」
私は慌てて階下に下りたので、眼鏡をかけていなかった。眼鏡がなければ、和室の状況も知る由もない。
女房は「ちっちが・・・」と泣き声で言う。
ちっちのケージの廻りにはちっちの沢山の羽が・・・
当のちっちは息絶えたかのようにケージの床に落ちている。
床のシートはちっちの血で染まっている。
「なんたることか・・・」
ちっちを掌に包み込む。
死んではいない。掌に血が飛び散る。
ちっちは無残にも、片翼を失くしていた。
ネコがケージに手を入れた節はない。
ちっちは襲い来るネコに驚いて、ケージ内で右往左往したに違いない。
なんせ、老衰で安定も悪く、飛べない状態であったから、死に物狂いで抵抗したと思われる。
掌からケージに戻そうとするが、ちっちはだるまのようにケージ内を痛々しく転げまわる。
その勢いで再び血が飛び散る。
とにかく止血をするしかない。
止血用の塗り薬を羽の付け根に塗布し、しばらく掌で安堵させることにした。
掌ですやすやと眠る。
限界が近づいていた矢先の不幸である。
14年の生涯で、なんたる惨事か。ここまで生き延びてきて、こんな不幸に見舞われるとは。
悔しくて悔しく、ネコに対して復讐心が込み上げてくる。
掌に載せ、1時間が経過してきた。
血も止まったようだ。
指にはしっかりと止まってくれるようなので、ケージの止まり木に乗せてみた。
数回、転倒した後、なんとか止まり木で安定を取り戻した。
もう少し若ければ、回復も期待できるが・・・。
無常であるが、どうしてあげることもできない。
治癒力と生命力に託すしかない。
以前、数ヶ月前にワンコのかかりつつけの獣医さんで聞いたら、鳥は、朝見たら死んでいることが多いといわれた。
そのことが気になり、毎朝毎朝、ちっちの様子を気にしていたところだ。
朝、こちらの顔をみるなり、チッチチッとなき、ケージにくちばしをひっかけ近づいてくる。
“命ある限り”と願っていた矢先の惨事に、辛さが募る。
まさか、ではあるが管理状態が不適切であったことを悔やむ。
その挙句、ワンコに「お前らは何をしてたんだ!」と罵ってしまう。
「ちっち、がんばれ」
by crewcs77
| 2006-08-11 06:31
| 我が家のペットたち