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Digital 四季彩感-森羅万象-PhotoBlog

飛び交う弾道ミサイル

2月2日朝9時先生に診てもらう。
「薬も効きません。真っ黒なものを吐きました。便も同じような色でした。昨日の昼から絶食しています。もう、我慢ができません・・・」
すぐに胃カメラで診てもらうことになった。
モニターには素人でも一目瞭然の「潰瘍」の画像が映し出されたいた。
大きいものが1個にその周辺には無数の潰瘍が存在していた。

先生曰く「これは酷いね。あとで詳しく説明するけど、大きいのは親指の爪ぐらいの大きさで“穴”があいているわ。これが血やわ。出血しているやろ。これは痛いやろ。全治2-3ヶ月というところやな。安静1ヶ月。明日から入院」

オヤジも30数年前に胃潰瘍で切除手術をしていたので、手術はしなくて良いのかと聞いてみた。1980年以降、胃潰瘍の特効薬が開発され、今では殆ど外科手術はないとのことであった。

退院から1週間も経っていないのに再び入院とは無様である。
しかし、これだけはどうしょうもない。
入院日が“明日から”といわれたのは、空きベッドがないようである。
とりあえず、今日は点滴と薬で辛抱するしかないみたいである。

病院を出たときは、昼が過ぎていた。
会社に電話を入れて、事情を伝えた。

点滴の効果てき面。帰宅後、痛みも和らぎ、ようやく眠ることができた。
ところがその作用も数時間で打ち砕かれた。
午後7時。耐えられない痛みが襲ってきた。病院に電話しょうと思い、階下に下りたその時、病院から電話がかかってきた。“天の助け”かと思えたが、内容は「明日の入院時間を10時から14時に繰り下げて欲しい」とのこと。Help me、もう痛みが限界に達している。悲壮感が伝わったのか、“少し待って下さい”との回答。実は、この待っている僅かな間に、ゴミ箱に吐血している状態であった。もし、期待に反する回答であれば、救急病院か他の病院を紹介してもらうつもりであった。看護婦さんからの回答は“すぐに来れますか”“入院の用意をして来て下さい”とのこと。

着替え等をバックに掘り込み準備完了。
あえてバックに“タバコ”と”ライター”は入れなかった。
昨日、会社を出た以降、1本も吸っていない。
“こんな痛い思いをするなら、これが年貢の納め時”か。

この時点で、立っているのがやっとの状態であった。病院までは僅か1.2km。タクシーを呼ぶのが適策であるが、待つのも苦しい。女房が運転できればとないものねだりをしてしまう。気合を入れて、自分で運転して病院へ向かうことにした。途中の信号待ちが長く感じたことは言うまでもない。

ほどなくして病院へ到着。
外来はすでに終了していた。入院前の検査を慌しく行って、病室へ入った。
ベッドのやりくりをしてくれたみたいで、4人部屋の片隅が当分の棲みかとなった。
入院環境をとやかく言っている状況ではない。とにかく、この痛みから解放されたいと思うだけ。
鬱々とすれば、自分の腹の中で弾道ミサイルが飛び交っているようなイメージを抱く。
立て続けに、点滴2本(@500ml)を打ってもらい、弾道ミサイルの発射量が減ったようだ。点滴を打ちながら寝ていたようで、気がつけば時間は深夜であった。弾道ミサイルがまた活発に発射されだした。時間が時間だけにナースコールをためらった。翌日、ためらったことを看護婦さんに伝えたら叱られた。点滴後、寝ていたので声をかけなかったそうであるが、痛くなれば痛み止めを打つ用意をしてくれていたらしい。
飛び交う弾道ミサイル_e0056449_21354020.jpg

by crewcs77 | 2007-02-02 20:19 | アラカルト