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Digital 四季彩感-森羅万象-PhotoBlog

神舞うふるさと鶴居村/北海道鶴居村

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過去画像から掘り出しました。
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以下、毎日新聞「北の至宝~タンチョウ」より抜粋
国の特別天然記念物タンチョウ。白と黒、鮮やかな赤の絶妙なコントラストは「世界一美しいツル」と称される。国内で唯一繁殖するツルで、道東を中心に生息。乱獲と開発によって一時は絶滅寸前まで減少したが、地元住民による給餌活動や国や自治体、NGOなどの保護策によって1000羽を超えるまでに回復した。北の大空を舞う優雅な姿は、野鳥ファンならずとも多くの人たちを魅了してやまない。

 春から夏にかけて釧路湿原や風蓮湖周辺、別寒辺牛(べかんべうし)湿原などに営巣して産卵し、ヒナを育てる。秋になると、鶴居村や釧路市阿寒町の給餌場に集まり、付近の河川をねぐらにして越冬する。

 世界にいる15種のツルのうち、日本で見られるのはタンチョウ、マナヅル、ナベヅルなど7種。タンチョウ以外はすべて渡り鳥だが、タンチョウは留鳥として道東に周年止まり、約1400羽が生息している。

 漢字で「丹頂」と書き、頭のてっぺんが赤の一種の「丹色」であることに由来する。赤い部分は羽毛のない皮膚が裸出しているもので、怒ると大きくなるという。両翼の先端に各10枚ある初列風切り羽が白色で、次列と三列の風切り羽が黒色。一般的に雄の方がやや大きいが、外見上の雌雄の判別は難しい。雑食性で種子、穀物、昆虫、カエル、魚、ドジョウ、ザリガニを食べる。

かつては日本各地に飛来地があり、気品あふれる姿は古くから愛されてきた。タンチョウとみられるツルを描いた土器は、奈良時代の皇族の邸宅跡地から出土し、平安初期に編さんされた古今集にもツルを詠んだ和歌がある。長寿や好縁起の象徴として着物や陶器、蒔絵(まきえ)などの装飾意匠として盛んに用いられ、室町時代に活躍した雪舟の水墨画や江戸時代の安藤広重などの浮世絵にも描かれている。

 19世紀中ごろまで道内全域に広く分布していた。しかし、食用のため乱獲され、松前藩が支笏湖周辺で300羽を捕獲したとの記録も残っている。明治以降、農地開発によって営巣に必要な湿原や湿地が次々と失われ、急速に数を減らした。1889年に道は「丹頂捕獲禁止令」を出したが、すでに姿は見られなくなり一時期は絶滅と報告された。

 1924年、釧路湿原最奥部に十数羽が生息しているのが発見された。翌25年、道は営巣地周辺を禁猟区として保護に乗り出し、国も35年に天然記念物に指定。52年に特別天然記念物に格上げした。この年にあった初の一斉調査では、確認数は33羽だった。

 阿寒町の住民がトウモロコシを畑にまいて人工給餌を始めたのは、戦後間もない50年。給餌活動は鶴居村にも広がり、地域の人の愛情によって厳冬期の餌不足から餓死する個体が減り生息数は増加に転じた。日本野鳥の会も87年から野鳥保護区を設置。現在21カ所(計2585ヘクタール)を保護区として、繁殖地や餌場の保全を図っている。

 生息範囲は根釧地域から東は国後島、西は十勝や日高へと広がっており、旭川市や苫小牧市でも確認されている。つがいで1〜7平方キロのテリトリーを持つため、従来の繁殖地が過密な状態になっていることが要因だ。環境省は、鳥インフルエンザなどの伝染病による大量死のリスクを避けるため越冬地の分散化を進めており、十勝川周辺でも給餌が行われ始めた。
by crewcs77 | 2015-02-01 20:27 | 風景