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Digital 四季彩感-森羅万象-PhotoBlog

山歩記Vol.3

8時50分--木曾駒ケ岳出発
ちっ、持ってきたライターが役立たない。朝5時半頃に吸って以降、たばこを吸っていない。頂上での一服を楽しみにしてきたのに・・・。スモーカーにとっては至上の楽しみだったのに。
ガスに覆われた稜線、中岳を登り返し、乗越浄土まで戻る。宝剣山荘脇より岩稜となる宝剣ルートに入る。両脇は断崖絶壁である。とりわけ木曽側の落ち込みは覗くだけでも足がすくむ。岩場難所といえば剱岳であるが、規模は小さいながら、このルートは滑落事故日本一と紹介されている。「山は決して危なくない。危ないのは自分の判断と行動」といわれる。ザレタ登山道を登っているよりスリルに満ちたこうしたルートの方が実に面白い。記憶ではあるが、このルート中に90度近くに切り立った大きな岩場が2ヶ所あった。クサリと足がひっかるところがあるものの慎重さが求められる。登山客が少ないだけに心細かったが、連続するクサリ場、岩にへばりついての登攀は楽しめた。
9時38分--宝剣岳頂上
宝剣岳の真の頂上は背丈を越える岩の上である。どのガイドブックにも「この岩によじ登るのはやめておこう」と書かれている。インターネットで検索するとこの上に立って、記念写真をとっている輩がいるが、とても真似できるものではない。登っても、降りるときが恐ろしい。
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良い子はここで登頂としておこう。

誰もこないので、ここの岩陰でのんびりと朝食をとることにした。しばらくして、2人連れの登山者が現れ、そちらは本格的にコンロを持ち出した朝食だ。「やった、たばこにありつけた」 コンロの火を分けてもらい4時間ぶりのタバコにありつけた。これが旨い!根元までしっかりと吸い込んだ。気分爽快の一服をして、岩場を下る。岩やクサリはガスの雫で濡れている。登るよりも下る方が慎重さを要する。途中、登り返しには10メートル近い垂直の岩場がある。試しにここを登りながら下を見てみた。うひゃ~~、恐ろしいけど絶景!さすがにここで撮影はできないが、それに近い感じを別の場所で撮影した。こんな感じに近い雰囲気だ。
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10時15分--三ノ沢分岐
最後の岩場を越え、ハイマツ帯に出たところが三ノ沢岳へ向かう分岐である。天気が良く、帰路の乗り物混雑を想定しなければ三ノ沢へ向かいところだ。そのままハイマツ帯を抜け極楽平へ向かう。

10時25分--極楽平
ここからは一気に千畳敷駅まで下る。登山道脇にはチングルマが秋の装いを見せている。実をつけたナナカマドもある。

11時00分--千畳敷到着
待ち時間なしでロープウェイに乗る。千畳敷カール以外はガスに覆われているのに多くの観光客が訪れている。しらび平に降りると、ロープウェイ乗り場は長蛇の列。待ち時間は1時間程のようだ。せっかく行ってもガスって視界がないのに・・・。

今週もいいタイミングで山歩きができた。再び、疲労回復ができた。お手軽ヤマは便利なものだ。さて、次週はどこの稜線にいることか???

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by crewcs77 | 2006-09-11 22:59 | 風景