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Digital 四季彩感-森羅万象-PhotoBlog

氷点下27℃の音羽橋

音羽橋は鶴居村を流れる雪裡川にかかる橋梁名で、この橋の上はタンチョウ撮影のスポットとなっています。
タンチョウは夜を凍らない川で過ごします。雪裡川でも音羽橋下流はタンチョウの絶好のねぐらとなっています。
1日のうちでも最も気温が低くなる日の出前、水面と外気の温度差によって気嵐(けあらし)が発生します。けあらしは放射冷却によって冷えた空気が海や川に流れ込み、水面からの水蒸気を冷やして霧を発生させる現象です。冷え込んだ風のない早朝に発生しやすくなります。このけあらしが漂う頃にタンチョウも動き始めます。けあらしは川岸の樹木に着氷し、樹氷となります。そして、日の出を迎えると、けあらしや樹氷に太陽光があたり、クライマックスを迎えます。

冷え込めば冷え込むほど、情景を作り出す環境は整います。そんな様子が予想される日や年末年始などは早い時間から橋の上に三脚が並びます。クライマックスを迎える頃、橋の上は二重の人垣ができることもあるほどの混みようです。

撮影する橋は人道橋になっています。
この橋は撮影者(観光)の便宜と自動車往来の安全をはかるために村が設置したものです。
また橋の両脇には駐車場が設けられています。

今機会では今冬一番の冷え込みを体験しました。氷点下20℃以上は生まれてはじめての体験でした。
冷え込みはカメラのバッテリーの電圧低下をもたらしますし、ファインダーに息がかかれば真っ白になって凍ってしまいます。うつむいてカメラのモニターを見ているだけで息がめがねにかかり、めがねのレンズが氷結していました。電池の保温や予備のバッテリー、さらにカメラやレンズを保護する保護材などがあると重宝します。
いうまでもなく服装は厳重な防寒対策が必要です。

最終日。強烈な放射冷却のおかげで、これまでの音羽橋コレクションの中では、イメージに近いものがえらました。
氷点下27℃の音羽橋_e0056449_21212765.jpg

by crewcs77 | 2008-01-31 21:05 | 風景